新しい治療法・薬
平成27年5月からセロタイプ2(ジェノタイプ2)型の C型慢性肝炎とC型代償性肝硬変の患者さんに対して、新しい飲み薬による治療が可能となりました。
【効能・効果】
セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
【用法・用量】
■リバビリンの用法・用量(抜粋)
通常、成人には、下記の用法・用量のリバビリンを1日2回経口投与する。
患者の体重 | リバビリンの投与量 | ||
---|---|---|---|
1日の投与量 | 朝食後 | 夕食後 | |
60kg以下 | 600mg | 200mg | 400mg |
60kgを超え80kg以下 | 800mg | 400mg | 400mg |
80kgを超える | 1,000mg | 400mg | 600mg |
■ソホスブビルの用法・用量
リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、12週間経口投与する。
【本邦で行われた第3相臨床試験の成績】
140名のC型肝炎ウイルス感染者に対して、ソホスブビルとリバビリンを投与し、96.4%の患者さんでウイルスの排除が可能でした。
SVR12:ハーボニー配合錠服用終了後12週間後にウイルスが消失したままの状態を意味する。一般に抗ウイルス薬服用後12週、あるいは24週経過してもウイルスが消失したままであれば、ウイルス排除に成功したと判断する。
ソホスブビルとリバビリンによる抗ウイルス療法は、代償性肝硬変の有無、年齢に関わらず高いウイルス排除率がえられました。
出現した副作用の一覧
安全性評価対象例数 | 140例 |
副作用発現症例数 | 61例 |
副作用発現症例率 | 43.60% |
副作用名 | 発現例数(割合) |
---|---|
血液およびリンパ系障害 | 16(11.4%) |
貧血 | 16(11.4%) |
耳および迷路障害 | 1 (0.7%) |
回転性めまい | 1 (0.7%) |
胃腸障害 | 21(15.0%) |
悪心 | 6 (4.3%) |
便秘 | 4 (2.9%) |
口内炎 | 4 (2.9%) |
腹部不快感 | 3 (2.1%) |
口唇炎 | 2 (1.4%) |
下痢 | 2 (1.4%) |
上腹部痛 | 1 (0.7%) |
歯肉痛 | 1 (0.7%) |
嘔吐 | 1 (0.7%) |
一般・全身障害および投与部位の状態 | 12 (8.6%) |
倦怠感 | 6 (4.3%) |
疲労 | 3 (2.1%) |
冷感 | 1 (0.7%) |
易刺激性 | 1 (0.7%) |
発熱 | 1 (0.7%) |
肝胆道系障害 | 4 (2.9%) |
高ビリルビン血症 | 4 (2.9%) |
感染症および寄生虫症 | 3 (2.1%) |
鼻咽頭炎 | 2 (1.4%) |
咽頭炎 | 1 (0.7%) |
臨床検査 | 6 (4.3%) |
ヘモグロビン減少 | 5 (3.6%) |
尿量増加 | 1 (0.7%) |
代謝および栄養障害 | 1 (0.7%) |
食欲減退 | 1 (0.7%) |
筋骨格系および結合組織障害 | 4 (2.9%) |
筋肉痛 | 3 (2.1%) |
関節痛 | 1 (0.7%) |
神経系障害 | 12 (8.6%) |
頭痛 | 7 (5.0%) |
傾眠 | 3 (2.1%) |
浮動性めまい | 2 (1.4%) |
味覚異常 | 1 (0.7%) |
精神障害 | 4 (2.9%) |
抑うつ気分 | 2 (1.4%) |
不眠症 | 2 (1.4%) |
腎および尿路障害 | 1 (0.7%) |
着色尿 | 1 (0.7%) |
呼吸器、胸郭および縦隔障害 | 1 (0.7%) |
口腔咽頭痛 | 1 (0.7%) |
皮膚および皮下組織障害 | 14(10.0%) |
そう痒症 | 6 (4.3%) |
発疹 | 3 (2.1%) |
脱毛症 | 2 (1.4%) |
皮脂欠乏症 | 1 (0.7%) |
皮膚炎 | 1 (0.7%) |
接触性皮膚炎 | 1 (0.7%) |
全身性そう痒症 | 1 (0.7%) |
血管障害 | 2 (1.4%) |
高血圧 | 2 (1.4%) |
主な副作用は、貧血又はヘモグロビン減少、頭痛、倦怠感、悪心、そう痒症等でした。
【服用上の注意事項】
以下の患者さんは、服用することができません。
- ハーボニー配合錠の成分に対して過敏症の既往歴のある方
- 重度の腎機能障害又は透析中の腎不全の方
- カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品を服用中の方