研究会開催記録

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「第4回咳嗽研究会」

9: 咳嗽反応のアッセイ系について

○内田義之、項安波、飯島弘晃、野村明広、石井幸雄、坂本透、関沢清久

(筑波大学臨床医学系呼吸器内科)

目的

乾性咳嗽に対して用いられている薬剤は、実際に使用してみるまで効果があるか否かわからないことが多い。そこで咳嗽に用いられている薬剤の作用部位について検討するため、抗原感作モルモットを用いてcapsaicin咳嗽誘発テストを行い検討した。

方法

モルモットにシクロフォスファミド を腹腔注し、2日後卵アルブミン腹腔内に初期感作した。3週後に追加免疫し、さらに3週後実験に使用した。モルモットを単回曝露群(OAを1回曝露させた群)と数回曝露群(OAを1週間連日曝露させた群)に分けた。両群にcapsaicin (10-5M)を10分間吸入させ、吸入直後から10分間の咳の回数を非感作群と比較した。咳の評価は、(1)咳の回数をカウント、(2)ボックス内圧の変動、(3)咳嗽音波形の解析によった。

結果

capsaicin曝露後10分間の咳回数はOKY-046塩酸オザグレルの前投与により咳回数は、数回曝露群で有意に減少した。タキキニン拮抗剤であるFK888 、FK224を前投与することによっても、有意に咳回数が減少した。しかし、抗ヒスタミン剤であるジフェンヒドラミン、プランルカスト投与群ではcapsaicinによる誘発咳嗽は抑制できなかった。

考察

今回のモデルが必ずしもヒトの咳嗽モデルになっているとは考えてはいない。Capsaicin曝露で誘発される咳嗽であり、かつタキキニン拮抗剤によって抑制される咳嗽であることより、咳嗽の発生経路の一部分を見たアッセイ系と考えることができる。以上より、乾性咳嗽に有効とされるロイコトリエン拮抗剤あるいは抗ヒスタミン剤の作用メカニズムは今回の系では判定し得ないものと考えられる。

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