研究会開催記録

プログラムへ戻る

「第4回咳嗽研究会」

6: 職場関連咳嗽における末梢血免疫担当細胞の変動

○西海豊寛、田中裕士、寺本 信、大芦研輔、田中紳太郎、橋本みどり、鈴木一彦、松浦晃洋、阿部庄作

(札幌医大第三内科、藤田保健衛生大学病理学II)

屋内茸栽培工場において、就労者63名中約7割に慢性咳嗽が出現した。咳嗽は就労により増悪し休業により改善。咳喘息、好酸球性気管支炎、後鼻漏、organic dust toxic syndrome(ODTS)等による症状である可能性が示唆された。就労者群、コントロール群における免疫学的検討の結果、就労者群ではmonocyte、血清中IL-13の増加とIFN-γの減少を認めた。また、就労後NK、NKT、CD4 陽性 T細胞とTh2 細胞が増加、Th2優位のサイトカイン産生を示した。抗原との試験管内混合培養により同様の傾向がみられた。茸胞子吸入による呼吸器症状の発現に免疫担当細胞の変動が影響を及ぼすことが示唆された。

ページトップへ