研究会開催記録

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「第3回咳嗽研究会」

1: 気管支喘息患者のカプサイシン咳感受性に対するphosphodiesterase3阻害薬投与の影響

○石浦嘉久1、藤村政樹2、山森千裕2、野畑浩一2、小川晴彦2、倉島一喜2、竹越忠美1

(市立輪島病院内科1、金沢大学第三内科2

目的

咳嗽は気管支喘息の主症状の1つであるが、その発生機序の詳細は明らかではない。われわれはphosphodiesterase3阻害薬cilostazolが気管支喘息患者の気道過敏性を改善することを報告したため(Fujimura,et al. Int Arch Allergy Immunol 114:379−384,1997),カプサイシン咳感受性に対するcilostazol投与の影響について検討した。

対象と方法

安定期気管支喘息患者13名(69−81歳;平均74.2歳)を対象とした。既報の方法によりカプサイシン咳閾値を測定した後に、cilostazolまたは対照薬を2週間cross−over法で投与した。

結果

Cilostazol投与により気管支喘息患者の呼吸機能は変化しなかったが,カプサイシン咳閾値は有意に増加した。

考察

気管支喘息患者の気道において,phosphodiesterase3は咳受容体感受性を低下させる方向に作用することが示唆された。

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