研究会開催記録

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「第4回咳嗽研究会」

1: 典型的喘息(WA)および咳喘息(CVA)における誘発喀痰中の炎症性メディエーター

○竹村昌也 新実彰男 松本久子 上田哲也 三嶋理晃(京都大学呼吸器内科)

目的

WA、CVAにおいて喀痰上清中の炎症性メディエーターを測定し、病態との関連について検討した。

対象と方法

WA32名、CVA22名、健常者14名を対象とし、喀痰上清中のロイコトリエン(LT) C4/D4/E4, プロスタグランジン(PG) E2, F トロンボキサン(TX) B2 をELISA法にて測定した。CVA患者についてはカプサイシン吸入により咳受容体感受性試験を行い、咳閾値(C5)を測定した。

結果

LTC4/D4/E4濃度はWAでは健常人に比し有意に高く、PGE2濃度は3群間で有意差はなかった。WAでは PGF、 TXB2濃度と%FEV1との間に有意な負の相関がみられたが、CVAでは有意な関係はなかった。CVAではPGF、 TXB2濃度とLogC5との間に有意な負の相関がみられた。

結論

WAではPGF、 TXB2が気流閉塞に、CVAでは咳感受性に関与する可能性が示された。

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